『グッバイ・リチャード!』はジョニー・デップがペーソスいっぱいに好演するヒューマン・コメディ!

 ジョニー・デップといわれて、まず頭に浮かぶのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの快男児、ジャック・スパロウだろう。コアなファンならティム・バートンとのコラボレーションになる『アリス・イン・ワンダーランド』のマッ … 続きを読む 『グッバイ・リチャード!』はジョニー・デップがペーソスいっぱいに好演するヒューマン・コメディ!

『この世の果て、数多の終焉』は戦争の狂気をリアルに沁みこませたフランス製ベトナム戦争映画。

 ベトナム戦争を題材にした映画といわれると、まず頭に浮かぶのは『ディア・ハンター』や『プラトーン』をはじめとするアメリカ映画だ。  フランシス・コッポラが私財をなげうって完成させた『地獄の黙示録』や、スタンリー・キューブ … 続きを読む 『この世の果て、数多の終焉』は戦争の狂気をリアルに沁みこませたフランス製ベトナム戦争映画。

『ジョーンの秘密』は時代の波に洗われ、数奇な軌跡を選んだ英国女性の驚くべき実録ドラマ!

 昔から「事実は小説より奇なり」ということばがあるが、現実の方がフィクションを超えて驚きに満ちている。実話の映画化が増える理由でもあるわけだが、本作も激動の時代に翻弄された女性の軌跡をもとにしている。  2000年に英国 … 続きを読む 『ジョーンの秘密』は時代の波に洗われ、数奇な軌跡を選んだ英国女性の驚くべき実録ドラマ!

『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

 今年4月に公開されるはずだったが、コロナ禍のせいで延期になっていた『死霊魂』がいよいよ公開される。  近年、ドキュメンタリー映画が一般劇場で公開されるのは、珍しいことではなくなったが、この作品の一般公開は画期的なことと … 続きを読む 『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

『追龍』は香港ノワール全盛期の醍醐味をとことん堪能させてくれる、実録クライムドラマ。

 香港映画が輝いていたのは1980年代、1990年代(厳密にいうなら1997年の中国本土復帰まで)だった。  ジャッキー・チェンが『プロジェクトA』をはじめとする代表作を量産し、いわゆる香港ノワールやジェット・リーの『ワ … 続きを読む 『追龍』は香港ノワール全盛期の醍醐味をとことん堪能させてくれる、実録クライムドラマ。

『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』はフランソワ・オゾンが挑んだシリアスな実話の映画化。

 多彩な作品歴を誇るフランス映画界の匠、フランソワ・オゾンがベルリン国際映画祭審査員特別賞を手中に収めた作品である。  オゾンは1967年11月25日生まれだから、まもなく53歳になる。生物学者の父、フランス語教師の母の … 続きを読む 『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』はフランソワ・オゾンが挑んだシリアスな実話の映画化。

『WAR ウォー!!』はケレン味たっぷり、アクション超ド級のインド製アクション。もちろん歌と踊りも満載。

 インド映画の楽しさは、作家性のある作品を別にすると、1本の作品のなかにあらゆるエンターテインメントの要素が網羅されているところにある。  実話の映画化だろうと、感動のヒューマンドラマだろうと、ジャンルを問わない。ストー … 続きを読む 『WAR ウォー!!』はケレン味たっぷり、アクション超ド級のインド製アクション。もちろん歌と踊りも満載。

『グッド・ワイフ』はメキシコの新鋭女性監督が描く、ゴージャスで辛辣、洞察力に富んだ女性映画。

 アルフォンソ・キュアロンやアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ギレルモ・デル・トロをはじめ、メキシコ映画の個性豊かな匠たちは、心に残る作品を数多く生み出してきた。濃密で緊張感に溢れた映像と演出力が共通項。アメリカ映 … 続きを読む 『グッド・ワイフ』はメキシコの新鋭女性監督が描く、ゴージャスで辛辣、洞察力に富んだ女性映画。

『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』は還暦を過ぎても自立できると謳う、北欧発のヒューマンコメディ。

 スウェーデンでは公開されるやナンバー1に輝いた、さりげなくて好もしいヒューマンコメディである。  コロナ禍によって映画館も自粛のやむなきに至り、派手なエンターテインメントが次々と公開延期となる状況のもとで、こうした心に … 続きを読む 『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』は還暦を過ぎても自立できると謳う、北欧発のヒューマンコメディ。

『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

 スペインの映画監督というと、巨匠ルイス・ブニュエルの印象が強いためか、その作品には奇想のイメージが浮かぶ。実際、名前を挙げるだけでも、フラメンコ映画のカルロス・サウラ、静謐なビクトル・エリセ、あるいはスリラーの多いアレ … 続きを読む 『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

by Takaki Inada