inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『鵞鳥湖(がちょうこ)の夜』はビターでスタイリッシュな中国製フィルムノワール!

 北京や上海などの華やかな大都市に焦点を当てるのではなく、置き忘れられたような地方都市や町を舞台にした中国映画に傑作が多い。ざっと頭に浮かべただけでも、『帰れない二人』をはじめとするジャ・ジャンクーの一連の作品、フー・ポ … 続きを読む 『鵞鳥湖(がちょうこ)の夜』はビターでスタイリッシュな中国製フィルムノワール!

『TENET テネット』はクリストファー・ノーランが仕掛ける、大画面で見るべき圧巻のSFエンターテインメント!

『バットマン・ビギンズ』から幕を開けた“バットマン三部作”の頃より、クリストファー・ノーラン作品は常に観客を惹きつけて止まない。どの作品も驚くべきアイデアとヴィジュアル・インパクトを誇り、観客たちを驚嘆させる。  潜在意 … 続きを読む 『TENET テネット』はクリストファー・ノーランが仕掛ける、大画面で見るべき圧巻のSFエンターテインメント!

『パヴァロッティ 太陽のテノール』は美しい歌声に心ゆくまで浸れる素敵なドキュメンタリー。

 近年、伝説的なアーティストを題材にした音楽ドキュメンタリー作品が増えている。貴重な映像とともに、巨匠たちが劇場いっぱいに蘇る喜びは何物にも代えがたい。これが、音楽ドキュメンタリーが数多く製作される所以でもある。  世界 … 続きを読む 『パヴァロッティ 太陽のテノール』は美しい歌声に心ゆくまで浸れる素敵なドキュメンタリー。

『シチリアーノ 裏切りの美学』はマルコ・ベロッキオが挑んだマフィア実録伝記ドラマ!

 イタリア映画界が生んだ巨匠といわれると、ロベルト・ロッセリーニやヴィットリオ・デ・シーカをはじめ、ルキノ・ヴィスコンティやフェデリコ・フェリーニなどのネオレアリズモの先達たちがまず頭に浮かぶ。さらにミケランジェロ・アン … 続きを読む 『シチリアーノ 裏切りの美学』はマルコ・ベロッキオが挑んだマフィア実録伝記ドラマ!

『グッバイ・リチャード!』はジョニー・デップがペーソスいっぱいに好演するヒューマン・コメディ!

 ジョニー・デップといわれて、まず頭に浮かぶのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの快男児、ジャック・スパロウだろう。コアなファンならティム・バートンとのコラボレーションになる『アリス・イン・ワンダーランド』のマッ … 続きを読む 『グッバイ・リチャード!』はジョニー・デップがペーソスいっぱいに好演するヒューマン・コメディ!

『この世の果て、数多の終焉』は戦争の狂気をリアルに沁みこませたフランス製ベトナム戦争映画。

 ベトナム戦争を題材にした映画といわれると、まず頭に浮かぶのは『ディア・ハンター』や『プラトーン』をはじめとするアメリカ映画だ。  フランシス・コッポラが私財をなげうって完成させた『地獄の黙示録』や、スタンリー・キューブ … 続きを読む 『この世の果て、数多の終焉』は戦争の狂気をリアルに沁みこませたフランス製ベトナム戦争映画。

『ジョーンの秘密』は時代の波に洗われ、数奇な軌跡を選んだ英国女性の驚くべき実録ドラマ!

 昔から「事実は小説より奇なり」ということばがあるが、現実の方がフィクションを超えて驚きに満ちている。実話の映画化が増える理由でもあるわけだが、本作も激動の時代に翻弄された女性の軌跡をもとにしている。  2000年に英国 … 続きを読む 『ジョーンの秘密』は時代の波に洗われ、数奇な軌跡を選んだ英国女性の驚くべき実録ドラマ!

『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

 今年4月に公開されるはずだったが、コロナ禍のせいで延期になっていた『死霊魂』がいよいよ公開される。  近年、ドキュメンタリー映画が一般劇場で公開されるのは、珍しいことではなくなったが、この作品の一般公開は画期的なことと … 続きを読む 『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

『追龍』は香港ノワール全盛期の醍醐味をとことん堪能させてくれる、実録クライムドラマ。

 香港映画が輝いていたのは1980年代、1990年代(厳密にいうなら1997年の中国本土復帰まで)だった。  ジャッキー・チェンが『プロジェクトA』をはじめとする代表作を量産し、いわゆる香港ノワールやジェット・リーの『ワ … 続きを読む 『追龍』は香港ノワール全盛期の醍醐味をとことん堪能させてくれる、実録クライムドラマ。

『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』はフランソワ・オゾンが挑んだシリアスな実話の映画化。

 多彩な作品歴を誇るフランス映画界の匠、フランソワ・オゾンがベルリン国際映画祭審査員特別賞を手中に収めた作品である。  オゾンは1967年11月25日生まれだから、まもなく53歳になる。生物学者の父、フランス語教師の母の … 続きを読む 『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』はフランソワ・オゾンが挑んだシリアスな実話の映画化。