「ドキュメンタリー」カテゴリーアーカイブ

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』は映画音楽を高みに引き上げた作曲家の、心に沁みるポートレート。

 かつてラジオの洋楽ベストテンには映画音楽が名を連ねることが少なくなかった。  たとえば『エデンの東』や『太陽がいっぱい』などがチャートを飾り、そのメロディを聞くだけで映像が蘇る。当時の映画ファンはそうして作品を追体験し … 続きを読む 『モリコーネ 映画が恋した音楽家』は映画音楽を高みに引き上げた作曲家の、心に沁みるポートレート。

『ボストン市庁舎』はドキュメンタリーの巨星フレデリック・ワイズマンの、行政の在り方問いかける素敵な傑作。

 新作が発表されるたびに、フレデリック・ワイズマンの衰えない創作意欲には脱帽させられる。確か1930年1月生まれのはずだから、91歳という高齢だ。にも関わらず、題材を求めてアメリカ本国のみならず世界をまわる。対象に入り込 … 続きを読む 『ボストン市庁舎』はドキュメンタリーの巨星フレデリック・ワイズマンの、行政の在り方問いかける素敵な傑作。

『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』はアメリカ音楽史に残るイヴェントを描いたドキュメンタリー快作!

 たとえ歴史から忘れ去れた事柄やイヴェントでも、映像とサウンドがあれば活き活きと蘇ることがある。その時代に黙殺されたとしても、世界の価値観やモラルは変動するもの。後に発掘されて、高い評価を受けることも少なくないのだ。   … 続きを読む 『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』はアメリカ音楽史に残るイヴェントを描いたドキュメンタリー快作!

『アメリカン・ユートピア』はデイヴィッド・バーンのステージをスパイク・リーが映像に仕立てた素敵な音楽映画!

 デイヴィッド・バーンといえば、伝説的バンド“トーキング・ヘッズ”のフロントマンのイメージが鮮烈に記憶に残っている。卓抜した音楽センスと鋭い批評精神のもとでユニークなナンバーを次々と生み出し、1980年代の音楽シーンを牽 … 続きを読む 『アメリカン・ユートピア』はデイヴィッド・バーンのステージをスパイク・リーが映像に仕立てた素敵な音楽映画!

『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は20世紀アメリカ文学の異端児の軌跡を綴る、素敵なドキュメンタリー。

 伝記ドキュメンタリーの面白さは、当たり前のことだが、軌跡を辿る人物の魅力に左右される。見る者を惹きこむような偉業を成した人物、あるいはスキャンダラスな軌跡を歩んだ存在であれば思わず食指が伸びるはずだ。  本作は題名を見 … 続きを読む 『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は20世紀アメリカ文学の異端児の軌跡を綴る、素敵なドキュメンタリー。

『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

 今年4月に公開されるはずだったが、コロナ禍のせいで延期になっていた『死霊魂』がいよいよ公開される。  近年、ドキュメンタリー映画が一般劇場で公開されるのは、珍しいことではなくなったが、この作品の一般公開は画期的なことと … 続きを読む 『死霊魂』は地獄を生き延びた人々の証言を綴った、圧倒的で、ぐいぐいと惹きこまれる傑作ドキュメンタリー。

『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』はフレデリック・ワイズマンの素敵なドキュメンタリー。

 1930年生まれというから、現在、89歳。この年齢になっても、衰えぬ制作意欲で作品をコンスタントに送り出すアメリカ映画界の匠は、ふたりいる。クリント・イーストウッドとフレデリック・ワイズマンだ。ともにフィクションとドキ … 続きを読む 『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』はフレデリック・ワイズマンの素敵なドキュメンタリー。

『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』は1960年代の熱気を実感できる素敵なドキュメンタリー!

 考えてみると、1960年代は世界各国で若者が突出した時代だった。  1950年代後半より、おとなたちが仕切っていた体制、社会が綻び、若者が反逆できる隙間が生まれた。アメリカではエルヴィス・プレスリーやジェームズ・ディー … 続きを読む 『マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!』は1960年代の熱気を実感できる素敵なドキュメンタリー!

『華氏119』はひさしぶりにマイケル・ムーア節が炸裂した、アメリカ政治ぶった斬りドキュメンタリー!

『ロジャー&ミー』では故郷のミシガン州フリントを不況に陥れたGMの会長ロジャー・スミスに噛みつき、『ザ・ビッグ・ワン』は労働者を消耗品化する企業に取材してアメリカ資本主義の本質を暴いてみせる。 『ボウリング・フォー・コロ … 続きを読む 『華氏119』はひさしぶりにマイケル・ムーア節が炸裂した、アメリカ政治ぶった斬りドキュメンタリー!

『苦い銭』は、中国の匠ワンビン(王兵)が経済至上主義社会の一側面を描いた、傑作ドキュメンタリー!

  2016年ヴェネチア国際映画祭で脚本賞とヒューマンライツ賞に輝いた、ワンビン(王兵)作品である。これだけで無条件に食指が伸びる。 ワンビンという名は鮮烈に記憶に刻まれている。最初にこの監督の名前を目にしたの … 続きを読む 『苦い銭』は、中国の匠ワンビン(王兵)が経済至上主義社会の一側面を描いた、傑作ドキュメンタリー!