『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』は還暦を過ぎても自立できると謳う、北欧発のヒューマンコメディ。

 スウェーデンでは公開されるやナンバー1に輝いた、さりげなくて好もしいヒューマンコメディである。  コロナ禍によって映画館も自粛のやむなきに至り、派手なエンターテインメントが次々と公開延期となる状況のもとで、こうした心に … 続きを読む 『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』は還暦を過ぎても自立できると謳う、北欧発のヒューマンコメディ。

『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

 スペインの映画監督というと、巨匠ルイス・ブニュエルの印象が強いためか、その作品には奇想のイメージが浮かぶ。実際、名前を挙げるだけでも、フラメンコ映画のカルロス・サウラ、静謐なビクトル・エリセ、あるいはスリラーの多いアレ … 続きを読む 『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は好もしく、爽やかな、女性ならではのエンターテインメント。

 ルイ―ザ・メイ・オルコットが1868年に発表した小説「若草物語」は、性格も夢も異なる4人の姉妹の軌跡を活き活きと紡ぎ、今もなお世界中から広く愛されている。  当然、映画化も数多い。1933年のキャサリン・ヘプバーン主演 … 続きを読む 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は好もしく、爽やかな、女性ならではのエンターテインメント。

『今宵、212号室で』はおとな感覚のファンタスティックなラブストーリー。

 コロナウィルス禍の緊急事態宣言が緩和され、映画館がようやく新作を公開できる状況になったことはまことに喜ばしい限りだ。これまで全国の映画館が一斉に閉じる状況は例がなかっただけに、新作映画に接することができる喜びはひとしお … 続きを読む 『今宵、212号室で』はおとな感覚のファンタスティックなラブストーリー。

映画館はとりあえず開館が決まったが、映画は今後、どのように変貌するのか――。

 要請というかたちでの自粛強要がはじまって、ほぼ3カ月。緊急事態宣言が解除されて、ようやく6月から映画館が開けることになった。ただ、三密にならぬようにとの但し書きつきではある。座席が満席にならぬように間隔をあける、換気を … 続きを読む 映画館はとりあえず開館が決まったが、映画は今後、どのように変貌するのか――。