inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『ぼくたちの家族』は、『舟を編む』の石井裕也監督が、真摯に“家族”と向き合ってつくりあげた人間ドラマ。

 石井裕也といえば、2009年の商業映画デビュー作『川の底からこんにちは』以降、『君と歩こう』、『あぜ道のダンディ』、『ハラがコレなんで』などを脚本・監督。卓抜したユーモアのセンスとオリジナリティに溢れた語り口によって、 … 続きを読む 『ぼくたちの家族』は、『舟を編む』の石井裕也監督が、真摯に“家族”と向き合ってつくりあげた人間ドラマ。

『青天の霹靂』は、劇団ひとりが大泉洋を主演にすえて生み出した、“昭和”へのタイムスリップ・ストーリー。

 近年、芸人やコメディアンから映画監督に進出するケースが増えてきた。何といっても北野武という存在が大きいのか、いずれも認知度の高さを武器に映画に挑んでいる。すべての作品が成功しているとは思わないが、いずれもつくり手たちが … 続きを読む 『青天の霹靂』は、劇団ひとりが大泉洋を主演にすえて生み出した、“昭和”へのタイムスリップ・ストーリー。

『マンデラ 自由への長い道』は、ネルソン・マンデラの成長の軌跡をストレートに綴った、胸に迫る伝記映画。

   ネルソン・マンデラは、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)に異を唱え、27年に及ぶ獄中生活に屈することなく戦い続けて、アパルトヘイト撤廃を勝ち取った存在として、多くの人から尊敬を集めている。惜しくも2013年 … 続きを読む 『マンデラ 自由への長い道』は、ネルソン・マンデラの成長の軌跡をストレートに綴った、胸に迫る伝記映画。

まつかわゆま カンヌ・レポート 2014(2) 『ハリ・ポタ』のトビーにそっくりになつたフレデリック・ワイズマン、ロンドンのナショナル・ギャラリーを撮る。

 観察映画の元祖フレデリック・ワイズマンが今回取り上げたのはロンドンのナショナル・ギャラリー。「注文されたので」撮っただけというワイズマンだけれど、出来上がった作品は彼でなければ撮れないものになっている。撮影期間は二週間 … 続きを読む まつかわゆま カンヌ・レポート 2014(2) 『ハリ・ポタ』のトビーにそっくりになつたフレデリック・ワイズマン、ロンドンのナショナル・ギャラリーを撮る。

まつかわゆま カンヌ・レポート2014(1) カンヌでお披露目、シリア内戦のドキュメンタリー。

 ドキュメンタリー映画は、映画の機能の一つである記録性を生かしたジャンルである。と言ってもドキュメンタリーにもいろいろあって、今は記録性を重視したものこそがドキュメンタリーだとは言えなくなっていることは確か。 そんな中で … 続きを読む まつかわゆま カンヌ・レポート2014(1) カンヌでお披露目、シリア内戦のドキュメンタリー。

『ニューヨーク冬物語』は、脚本家アキヴァ・ゴールズマンが現代アメリカ文学の傑作に、監督として挑んだファンタジー。

   アキヴァ・ゴールズマンは『ビューティフル・マインド』でアカデミー脚色賞に輝き、プロデューサーとしても『Mr.&Mrs.スミス』や『ローン・サバイバー』などのヒット作を送り出した、アメリカ映画界で知らぬ人の … 続きを読む 『ニューヨーク冬物語』は、脚本家アキヴァ・ゴールズマンが現代アメリカ文学の傑作に、監督として挑んだファンタジー。

『ブルー・ジャスミン』はウディ・アレンの巧みな語り口のなか、ケイト・ブランシェットの演技に圧倒される人間喜劇。

 1969年に『泥棒野郎』で監督デビューを果たして以来、ウディ・アレンはほぼ年間1本のペースで作品を生み出し、近年も2011年の『ミッドナイト・イン・パリ』で3度目のアカデミー脚本賞に輝くなど、今も変わらぬ創作意欲で数々 … 続きを読む 『ブルー・ジャスミン』はウディ・アレンの巧みな語り口のなか、ケイト・ブランシェットの演技に圧倒される人間喜劇。

『ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ』

 映画ですかぁ? 好きですよ。良く見に行きますよ、もちろん映画館に。 って〜のも、ものすごく昔になんかの雑誌に誰かが書いてたんですが、女の子と共通の話題を探す時に「映画好きでしょ?」って言えば、大抵の女の子が「好きです」 … 続きを読む 『ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ』

『とらわれて夏』はジェイソン・ライトマンがあえて古典的な設定で挑んだ、繊細なラヴストーリー。

 監督ジェイソン・ライトマンは、タバコ業界の悪名高いPRマンを主人公にした2006年の『サンキュー・スモーキング』で長編劇映画デビューを果たし、妊娠した女子高生の顛末を描いた『JUNO/ジュノ』や、アメリカ中を旅するリス … 続きを読む 『とらわれて夏』はジェイソン・ライトマンがあえて古典的な設定で挑んだ、繊細なラヴストーリー。

物故した映画人を偲んで 第1回。 年季の入ったキャップと笑顔が忘れ難い映画監督、トニー・スコット。

とにかく映画人に会いたいという気持ちから、インタビューの仕事を優先させてきた。最近はめっきり数が減ってしまったが、1980年代から2000年代にかけては、来日する映画人を中心に、数多くのインタビューを敢行してきた。 取材 … 続きを読む 物故した映画人を偲んで 第1回。 年季の入ったキャップと笑顔が忘れ難い映画監督、トニー・スコット。