inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『ターザン:REBORN』は問答無用のアクションで綴る、嬉しいヒロイック・アドヴェンチャー!

   雄叫びを発して動物たちを従え、ジャングルの秩序を護るために戦う王者ターザン。  イギリス貴族の出自ながら類人猿に育てられ、ジャングルの野性児として君臨するヒーロー。  アメリカの小説家、エドガー・ライス・ … 続きを読む 『ターザン:REBORN』は問答無用のアクションで綴る、嬉しいヒロイック・アドヴェンチャー!

『ロスト・バケーション』は夏の王道を行く、美女と人食い鮫の息つく間もない海のサスペンス!

   暑さ極まる夏のサスペンスは、入り組んだ面白さよりも、設定がシンプルにしてパワフル、しかもスピーディな仕上がりの作品を観たくなる。もっとも、展開をシンプルにするためには、脚本を練り込み、枝葉をバサバサと切り … 続きを読む 『ロスト・バケーション』は夏の王道を行く、美女と人食い鮫の息つく間もない海のサスペンス!

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』は不屈の脚本家の戦いを痛快に描いた、感動の実話。

     アメリカ映画の歴史のなかで拭いがたい汚点として記録されているのは、第2次大戦後に巻き起こった“赤狩り”だ。ソ連の脅威に対処するため、共産党員および同調者を追放しようとの運きだった。ジョセフ・レイモンド … 続きを読む 『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』は不屈の脚本家の戦いを痛快に描いた、感動の実話。

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は1996年大ヒットSFパニック映画、待望の続編!

   天変地異、地球サイズの災害や大惨事を画面いっぱいに映像化し、それに立ち向かう人々の姿を描いた作品を、昔はパニック映画、現在ではディザスター・ムービーと呼ぶ。  なかには地球の状況を緻密にシミュレートし、リ … 続きを読む 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は1996年大ヒットSFパニック映画、待望の続編!

『シング・ストリート 未来へのうた』は“音楽する喜び”が画面に溢れた青春ドラマ快作!

   音楽と映画を愛する人が待望する、監督ジョン・カーニーの新作がいよいよ日本で公開される。  アメリカでわずか5館のスケールでスタートし、口コミによって上映館が1300館以上にまで拡大して、世界的にその名を知 … 続きを読む 『シング・ストリート 未来へのうた』は“音楽する喜び”が画面に溢れた青春ドラマ快作!

『ブルックリン』は1950年代にアメリカに移民したアイルランド女性の姿を描いた、心に沁みる感動作。

   多民族国家アメリカ合衆国には、移民にまつわるさまざまなストーリーがある。今よりいい明日を望んで新天地を求め、厳しい現実に直面するという基本的な流れのなかに、それぞれの祖国の文化、習慣、歴史が反映されて多様 … 続きを読む 『ブルックリン』は1950年代にアメリカに移民したアイルランド女性の姿を描いた、心に沁みる感動作。

『日本で一番悪い奴ら』は滑稽にして哀しいワルばっかりが登場する、語り口の痛快な実話の映画化!

   昔の東映や日活が生み出していた実録犯罪映画のテイストがあり、ちょっとマーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』をほうふつとさせる作品の登場だ。 『凶悪』で2013年の映画賞を賑わした監督・白石和彌が、『 … 続きを読む 『日本で一番悪い奴ら』は滑稽にして哀しいワルばっかりが登場する、語り口の痛快な実話の映画化!

『マネーモンスター』は経済至上主義の現代を強烈に風刺した、スリリングなエンターテインメント!

   俳優から演出に転進する存在すべてが優れた監督になるわけではないが、俳優として多くの監督たちの指導を受けてきた経験を活かすことができる。俳優は監督の意のままにパフォーマンスを繰り広げることが生業。経験を重ね … 続きを読む 『マネーモンスター』は経済至上主義の現代を強烈に風刺した、スリリングなエンターテインメント!

『デッドプール』はマーベル・コミックの異色ヒーローが暴れまわる痛快アクション!

   積極的な映像戦略によって、現在、数多くのマーベル・コミックのヒーローたちがスクリーンを賑わし、ヒットチャートを競っている。正当的なヒーローから神様戦士、ミュータントまで、個性もさまざまだが、ここに異色のヒ … 続きを読む 『デッドプール』はマーベル・コミックの異色ヒーローが暴れまわる痛快アクション!

『エンド・オブ・キングダム』はテロに怯える現代を象徴するノンストップ・アクション!

   アクション映画はいかにも起こりそうな状況を設定することで迫真力を増す。現実に起こっては大変だが、起こっても不思議はないと思わせるぐらいのちょっと誇張した設定がベストである。  さらにアクション映画は、“誰 … 続きを読む 『エンド・オブ・キングダム』はテロに怯える現代を象徴するノンストップ・アクション!