『ワーキングマン』はジェイソン・ステイサムがヒーロー映画のレジェンドと組んだ痛快アクション!

『ワーキングマン』
2026年1月2日(金)より、新宿バルト9、グランドシネマサンシャイン 池袋ほか全国ロードショー
配給:クロックワークス
© 2025 CADENCE PRODUCTIONS LIMITED
公式サイト:https://klockworx-v.com/wkm/

 アクション・ヒーローはどこまでも強く痛快であってほしい。なによりも敵に対しては鬼のごとく、冷酷非情に殲滅する存在であってほしい。爽快な余韻に浸りつつ劇場を後にしたい。そうした期待に100%応えてくれるのが、ジェイソン・ステイサムのアクションである。

 悪の組織から巨大鮫まで、あらゆる敵を完膚なきまでに叩き潰す。強い、とにかく強い。

 水泳高飛び込みで鍛えた鋼の肉体を駆使して、パワフルな殺陣を繰り広げる。ステイサムのアクションは見る者を興奮させる効果がある。もはやステンサムのアクションというだけで痛快さは保証されるまでに至っている。

 本作はステイサムの持ち味が存分に発揮されている。なにより監督はステイサムの前作『ビーキーパー』を手がけ、これまでにも戦車アクションの『フューリー』やDCコミックの『スーサイド・スクワッド』など、多彩なアクションをこなすデヴィッド・エアーとくるから応えられない。前作同様、ステイサムの魅力を熟知したうえで、リアルな殺陣を積み重ねている。

 注目に値するのは、脚本にヒーロー映画のレジェンド、シルヴェスター・スタローンが参画していることだ。スタローンは本作の原作となる「Levon’s Trade」に惹かれ、映画化を目指していたのだという。最終的にステイサムに譲ったかたちで、ステイサムをアクション・ヒーローの後継者とみていたことは間違いがない。

 ステイサムの輝きを盛り立てる共演陣も充実している。『グランツーリスモ』のデヴィッド・ハーパー、『エンド・オブ・ウォッチ』のマイケル・ペーニャ、さらにステイサムの映画デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』の主演を務めたジェイソン・フレミングなど、個性に富んだ顔ぶれがキャスティングされている。

 建設会社の現場監督として働くレヴォン・ケイドは妻を亡くし、ひとりで娘を育てている。ひたすら目立たず、穏やかな父でありたいと願っていた。

 だが、上司の娘が失踪したことで、彼の境遇が一変する。元特殊部隊員だった経歴を知る上司に頼まれ、調査をすると、この街の闇を仕切る人身売買組織の存在が浮かび上がる。

 レヴォンは封印していた兵士としての能力を解き放ち、少女を救うために、激烈な戦いに身を投じていく――。

 あくまで目立たない中年男が牙を剥くと圧倒的な強さをみせる。アクション、殺陣はどこまでもリアリティを重んじ、まさに無双。主人公の活動をワクワクしながら追い続けることになる。まずもって主人公のキャラクターがやもめの子持ちというところ、市井のどこにでもいそうな風采の男がものすごく強いのも嬉しい。

 問答無用に敵を殲滅するのもステイサム・アクションの特徴である。何も考えずにひたすら映像を追い続けていけば、痛快なカタルシスを満喫できる。もはや画面にステイサムが登場するだけで、爽快なラストを期待してしまうまでになっている。デヴィッド・エアーも前作でコツをつかんだか、ただただスピーディな語り口で、ステイサムの個性を紡いでいる。

 正月にふさわしく、痛快なアクションをお望みならば恰好の作品。アメリカでスマッシュヒットを飾ったのも頷ける。