『日本で一番悪い奴ら』は滑稽にして哀しいワルばっかりが登場する、語り口の痛快な実話の映画化!

   昔の東映や日活が生み出していた実録犯罪映画のテイストがあり、ちょっとマーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』をほうふつとさせる作品の登場だ。 『凶悪』で2013年の映画賞を賑わした監督・白石和彌が、『 … 続きを読む 『日本で一番悪い奴ら』は滑稽にして哀しいワルばっかりが登場する、語り口の痛快な実話の映画化!

『マネーモンスター』は経済至上主義の現代を強烈に風刺した、スリリングなエンターテインメント!

   俳優から演出に転進する存在すべてが優れた監督になるわけではないが、俳優として多くの監督たちの指導を受けてきた経験を活かすことができる。俳優は監督の意のままにパフォーマンスを繰り広げることが生業。経験を重ね … 続きを読む 『マネーモンスター』は経済至上主義の現代を強烈に風刺した、スリリングなエンターテインメント!

『デッドプール』はマーベル・コミックの異色ヒーローが暴れまわる痛快アクション!

   積極的な映像戦略によって、現在、数多くのマーベル・コミックのヒーローたちがスクリーンを賑わし、ヒットチャートを競っている。正当的なヒーローから神様戦士、ミュータントまで、個性もさまざまだが、ここに異色のヒ … 続きを読む 『デッドプール』はマーベル・コミックの異色ヒーローが暴れまわる痛快アクション!

『エンド・オブ・キングダム』はテロに怯える現代を象徴するノンストップ・アクション!

   アクション映画はいかにも起こりそうな状況を設定することで迫真力を増す。現実に起こっては大変だが、起こっても不思議はないと思わせるぐらいのちょっと誇張した設定がベストである。  さらにアクション映画は、“誰 … 続きを読む 『エンド・オブ・キングダム』はテロに怯える現代を象徴するノンストップ・アクション!

『神様メール』は斬新なアイデアと奇想天外なストーリーに裏打ちされたベルギー製コメディ!

  『神様メール』という邦題はどこ可愛らしい響きがあるが、原題はキリスト教の「旧約聖書」、「新約聖書」に続く“最新約聖書”。随分と人を喰ったタイトルではあるが、監督がベルギーの異色監督、ジャコ・ヴァン・ドルマル … 続きを読む 『神様メール』は斬新なアイデアと奇想天外なストーリーに裏打ちされたベルギー製コメディ!

『海よりもまだ深く』は『海街diary』に続いて送り出す、是枝裕和の思いのこもった家族のドラマ。

   海外から高い評価を受け、日本を代表する監督といわれるひとりに是枝裕和がいる。初監督作『幻の光』がヴェネチア国際映画祭金のオゼッラ賞を獲得して以来、世界から注目を浴びる存在となった。とりわけカンヌ国際映画祭 … 続きを読む 『海よりもまだ深く』は『海街diary』に続いて送り出す、是枝裕和の思いのこもった家族のドラマ。

『殿、利息でござる!』はユーモアとペーソスで綴る、庶民の知恵を称えた実話ストーリー!

  『武士の家計簿』や『武士の献立』をはじめ、松竹が製作する時代劇は江戸時代の人々の生活に密着した内容の作品が多い。いにしえの日本的な美徳や情をクローズアップして、現代に生きる人間の共感を得ようという意図のもと … 続きを読む 『殿、利息でござる!』はユーモアとペーソスで綴る、庶民の知恵を称えた実話ストーリー!

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はヒーローたちの倫理観が激突するアクション超大作!

   アメリカン・コミックの映画化もすっかり定着したアメリカ映画界にあっては、現在、ヒーローたちが揃って出演して妍を競う作品が主流となりつつある。  先鞭をつけたのはマーベル・コミック。2012年の『アベンジャ … 続きを読む 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はヒーローたちの倫理観が激突するアクション超大作!

『レヴェナント:蘇りし者』は圧倒的な自然をリアルに映像化したサヴァイヴァル・ドラマ!

   第88回アカデミー賞で監督賞、主演男優賞、撮影賞を手中に収めた話題作の登場だ。本作の不幸は、監督のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの前作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が作品賞 … 続きを読む 『レヴェナント:蘇りし者』は圧倒的な自然をリアルに映像化したサヴァイヴァル・ドラマ!

『スポットライト 世紀のスクープ』は報道の在り方を示した、好感のもてるアカデミー受賞作。

   ジャーナリズムの基本は権力に対して常に批判の目を光らせていることだが、いうは易いが行ないは難し。最近の日本のメディアをみていると、その思いが強まる一方だ。経済を至上のものとしている社会である限り、メディア … 続きを読む 『スポットライト 世紀のスクープ』は報道の在り方を示した、好感のもてるアカデミー受賞作。

by Takaki Inada