「新作紹介」カテゴリーアーカイブ

『プリシラ』はソフィア・コッポラの個性に貫かれた、愛らしいリアル・ラブストーリー。

 世襲と思われるほど、近年では映画界でも有名人の息子、娘世代の活動が目立つ。女性でもっとも有名な存在といえば、ここで紹介するソフィア・コッポラということになるか。  父親が『ゴッドファーザー』三部作や『地獄の黙示廊』でア … 続きを読む 『プリシラ』はソフィア・コッポラの個性に貫かれた、愛らしいリアル・ラブストーリー。

『アイアンクロー』はアメリカを代表するプロレス・ファミリーの確執を描いた人間ドラマ。

 昭和の時代をふりかえると、テレビ番組のなかで大きな人気を博しているもののひとつがプロレス中継だった。街頭テレビに人が群がった昔から、プロレス中継に熱狂する人は多かった。  ひとつには力道山が確立した図式に観客がハマった … 続きを読む 『アイアンクロー』はアメリカを代表するプロレス・ファミリーの確執を描いた人間ドラマ。

『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』は故郷ニューヨークに戻ったシリーズ最新作!

 2020年に公開された前作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は、シリーズ生みの親であるアイヴァン・ライトマンから息子のジェイソン・ライトマンが引き継いだという意味で画期的だった。  ジェイソンは父と異なり、『サンキ … 続きを読む 『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』は故郷ニューヨークに戻ったシリーズ最新作!

『オッペンハイマー』はクリストファー・ノーランの演出力でみせ切る圧倒的なパワーの人間ドラマ!

 この3月に開催された第96回アカデミー賞において、日本では『ゴジラ−1』の特殊効果賞受賞、『君たちはどう生きるか』の長編アニメーション賞受賞が話題となったが、本国アメリカでは最多13部門にノミネートされた本作が興味の中 … 続きを読む 『オッペンハイマー』はクリストファー・ノーランの演出力でみせ切る圧倒的なパワーの人間ドラマ!

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』は心に響くSF アニメーション!

 アメリカのアカデミー賞長編アニメーション部門において、宮崎駿の『君たちはどう生きるか』が受賞したことが話題になっている。日本公開時には一切の情報を出さなかったことでいつものような爆発的ヒットとはならなかったらしいが、海 … 続きを読む 『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章』は心に響くSF アニメーション!

『DOGMAN ドッグマン』はリュック・ベッソンが巧みな演出をみせるヴァイオレンス・アクション!

 今やリュック・ベッソンは、フランス映画界でエンターテインメントを量産する匠として名を馳せている。アメリカ映画的な分かり易さを身上に、往年の香港映画のような誇張されたアクション、スタントも大胆に取り入れ、エンターテインメ … 続きを読む 『DOGMAN ドッグマン』はリュック・ベッソンが巧みな演出をみせるヴァイオレンス・アクション!

『ARGYLLE/アーガイル』は思わずニヤリとさせられる、弾けたセンスが横溢する痛快アクション!

 イギリスには伝統的に弾けたコメディが生まれる土壌がある。  階級社会が育んだものか、意地悪なユーモアで権威を嘲笑うことが得意だ。その流れはモンティ・パイソン軍団に繋がり、エドガー・ライト、サイモン・ペッグ、ニック・フロ … 続きを読む 『ARGYLLE/アーガイル』は思わずニヤリとさせられる、弾けたセンスが横溢する痛快アクション!

『マダム・ウェブ』はマーベル・コミックから生まれた、スリリングなサスペンス!

 アメリカン・コミックを原作にする映画は数多くつくられ、ヒーローのみならず仇役を主人公にした作品まで登場するようになった。ヒーローには培ったイメージを守ることや資質を問われるけれど、仇役やサブキャラクターに焦点を当てると … 続きを読む 『マダム・ウェブ』はマーベル・コミックから生まれた、スリリングなサスペンス!

『落下の解剖学』はヒリヒリするような緊張感に貫かれた、人間の深奥に迫るミステリー!

 2023年のカンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルムイ・ドールに輝き、本国フランスではジワジワと支持を集めてヒットを記録。この3月3日に行われるアメリカのアカデミー賞では、作品、監督、主演女優、脚本、編集の5部門にノミネ … 続きを読む 『落下の解剖学』はヒリヒリするような緊張感に貫かれた、人間の深奥に迫るミステリー!

『瞳をとじて』はビクトル・エリセが31年ぶりに発表した、心に沁み入る傑作。

 映画という表現が誕生してから130年近い歳月が経過し、世界各国の匠たちが歴史を彩ってきた。今では数多くの個性が輩出し、多様な映画が妍を競う状況に至っている。  見る者の感性によって、鮮烈に焼き付いた存在もさまざまだろう … 続きを読む 『瞳をとじて』はビクトル・エリセが31年ぶりに発表した、心に沁み入る傑作。