inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はグイグイ惹きこまれる、緊張感に満ちた人間ドラマ。

  第90回アカデミー賞の作品賞と主演女優賞にノミネートされた作品である。 監督がスティーヴン・スピルバーグで主演がメリル・ストリープにトム・ハンクスとなれば、堂々たる大作。仕上がりから考えても、むしろノミネー … 続きを読む 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はグイグイ惹きこまれる、緊張感に満ちた人間ドラマ。

『BPM ビート・パー・ミニット』は不寛容な社会に抗った若者たちの痛切なヒューマンドラマ。

  第70回カンヌ国際映画祭でグランプリと国際批評家連盟賞を受賞したのをはじめ、各国の映画祭で多くの賞に輝いた作品である。 無理解と不寛容な時代に対して、過激なほどの抗議活動で戦う若者たちが誠実に映像化され、な … 続きを読む 『BPM ビート・パー・ミニット』は不寛容な社会に抗った若者たちの痛切なヒューマンドラマ。

『リメンバー・ミー』はピクサー・スタジオが練りに練った、家族の絆をめぐる冒険のストーリー!

  第90回アカデミー賞において、『ボス・ベイビー』や『ゴッホ 最期の手紙』などを押しのけて長編アニメーション賞に輝き、主題歌「リメンバー・ミー」が歌曲賞を手中に収めた話題作の登場だ。 製作したのはCGアニメー … 続きを読む 『リメンバー・ミー』はピクサー・スタジオが練りに練った、家族の絆をめぐる冒険のストーリー!

『15時17分、パリ行き』は、待望のクリント・イーストウッド最新監督作!

  クリント・イーストウッドの新作に触れるたび、彼と同時代に生きている喜びを噛みしめる。1930年生まれ、今年で88歳になるイーストウッドが、旺盛な創作意欲でコンスタントに作品を生み出していることに、素直に脱帽 … 続きを読む 『15時17分、パリ行き』は、待望のクリント・イーストウッド最新監督作!

『ブラックパンサー』は圧倒的に感動的なスーパーヒーロー映画だ!

  マーベル・スタジオが自信をもって送り出した本作は、2月16日にアメリカ・カナダで公開されるや爆発的ヒットを記録した。 2月22日現在で2億9195万ドルを優に超え、世界の興行収入は2億2810万ドルに達して … 続きを読む 『ブラックパンサー』は圧倒的に感動的なスーパーヒーロー映画だ!

『シェイプ・オブ・ウォーター』はヴェネチア国際映画祭グランプリ、アカデミー最多ノミネーションを誇る、素敵なファンタジー!

  第90回アカデミー賞において、作品、監督、主演女優、助演男優、助演女優、脚本、撮影、作曲、美術など、13部門にノミネートされた作品である。候補作品のなかで最多のノミネートを誇っている。既に第74回ヴェネチア … 続きを読む 『シェイプ・オブ・ウォーター』はヴェネチア国際映画祭グランプリ、アカデミー最多ノミネーションを誇る、素敵なファンタジー!

『グレイテスト・ショーマン』は楽曲の素晴らしさがなにより際立つミュージカル大作!

  今、ミュージカルが熱い。ウォルト・ディズニーやピクサーのアニメーションが継承してきたミュージカルの灯は、2016年に公開された『ラ、ラ、ランド』の世界的なヒットによって、一躍、強い輝きを放つようになった。 … 続きを読む 『グレイテスト・ショーマン』は楽曲の素晴らしさがなにより際立つミュージカル大作!

『マンハント』は思わず香港時代のジョン・ウー作品を思い出す、勢いで疾走するアクション!

  ジョン・ウーは、1980年代半ばに『男たちの挽歌』をはじめとする一連のアクションで香港ノワールのブームを巻き起こし、アメリカに招かれて『フェイス/オフ』や『M:I -2』などのヒット作を監督。さらに中国では … 続きを読む 『マンハント』は思わず香港時代のジョン・ウー作品を思い出す、勢いで疾走するアクション!

『スリー・ビルボード』はシリアスな状況のなかにユーモアがにじみ出る、みごとなクライム・ドラマ!

  第74回ヴェネチア国際映画祭で脚本賞に輝き、ゴールデン・グローブ賞ではドラマ部門の作品賞、女優賞、助演男優賞、脚本賞を手中に収めた作品の登場である。本作はアカデミー賞でも、作品、主演女優、助演男優、脚本、作 … 続きを読む 『スリー・ビルボード』はシリアスな状況のなかにユーモアがにじみ出る、みごとなクライム・ドラマ!

『苦い銭』は、中国の匠ワンビン(王兵)が経済至上主義社会の一側面を描いた、傑作ドキュメンタリー!

  2016年ヴェネチア国際映画祭で脚本賞とヒューマンライツ賞に輝いた、ワンビン(王兵)作品である。これだけで無条件に食指が伸びる。 ワンビンという名は鮮烈に記憶に刻まれている。最初にこの監督の名前を目にしたの … 続きを読む 『苦い銭』は、中国の匠ワンビン(王兵)が経済至上主義社会の一側面を描いた、傑作ドキュメンタリー!