inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』は香港の現在が覗える、ちょいと怖いオムニバス作品!

 中国本土が莫大な映画人口を誇る地域なもので、アメリカ映画を筆頭にものみな本土を意識した映画となってしまった。  当然ながら、無理やり本土に組み込まれた香港は製作する映画の内容が本土志向のものに変わっていった。多くの監督 … 続きを読む 『香港怪奇物語 歪んだ三つの空間』は香港の現在が覗える、ちょいと怖いオムニバス作品!

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』は次世代の匠が放つポップでダークなファンタジー快作!

 アメリカが多民族国家であることは論を俟たない。現在では、その出自を明らかにして“~系アメリカ人”と表記するのが一般的になっている。  近年、輩出する映画監督たちもその出自が多様化しているが、ここに紹介するアナ・リリー・ … 続きを読む 『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』は次世代の匠が放つポップでダークなファンタジー快作!

『マーベルズ』はキャプテン・マーベルがチームを組んで新たなシリーズの幕開きを告げる痛快編!

 ひさびさにマーベル・スタジオの作品を紹介する。  あまた多くのスーパーヒーローを輩出してきたこのスタジオはヒット作を連発し、世界の映画市場をリードしてきた。  ふりかえれば、数多くのヒット作の中でも、一番の盛り上がりを … 続きを読む 『マーベルズ』はキャプテン・マーベルがチームを組んで新たなシリーズの幕開きを告げる痛快編!

『ゴジラ-1.0』は山崎貴が戦後の日本をみごとに再現した、巨獣一大パニック映画!

 日本を代表する巨獣といえば、昭和29年に姿を現したゴジラに止めを刺す。日本映画を代表する怪物であり、その雄姿は見る者を魅了した。ゴジラは本多猪四郎の演出、円谷英二の特撮のもと、文字通り世界を震撼させた。以後シリーズ化さ … 続きを読む 『ゴジラ-1.0』は山崎貴が戦後の日本をみごとに再現した、巨獣一大パニック映画!

『SISU/シス 不死身の男』は痛快無比で理屈抜き、アクション映画ファンを歓喜させる快作!

 かつて大自然の国オーストラリアが『マッドマックス』を生み出したように、その国のイメージとかけ離れた作品が突然に登場することがある。世界が小さくなり、地域性が薄くなった現在でも、数は少ないもののそうした作品は生まれる。 … 続きを読む 『SISU/シス 不死身の男』は痛快無比で理屈抜き、アクション映画ファンを歓喜させる快作!

『ドミノ』は、ロバート・ロドリゲスが長年温めてきたアイデアに彩られた異色サスペンス!

 ロバート・ロドリゲスは、クエンティーン・タランティーノと並び、インディペンデント映画の星として1990年代に華々しく登場した。  1992年に手がけた『エル・マリアッチ』がサンダンス映画祭の観客賞に輝いたのが始まり。わ … 続きを読む 『ドミノ』は、ロバート・ロドリゲスが長年温めてきたアイデアに彩られた異色サスペンス!

『オペレーション・フォーチュン』はガイ・リッチー色で押し通す痛快スパイアクション!

 ガイ・リッチーといえば、マドンナとの結婚歴で知られるが、映画監督としても目覚しい活動をしてきた。  1998年の長編監督デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』で熱狂的な支持を獲得し、リッチーはイ … 続きを読む 『オペレーション・フォーチュン』はガイ・リッチー色で押し通す痛快スパイアクション!

『イコライザー THE FINAL』は問答無用、痛快極まるアクション快作!

 無辜の民を苦しめる悪に対して仮借ない鉄槌を下す。いわゆる痛快アクションの王道なれど、近年はヒーローをキャラクタライズするべく、いろいろな負荷を加味することで差別化を図ろうとしてきた。勢いキャラクターが複雑化し明快でなく … 続きを読む 『イコライザー THE FINAL』は問答無用、痛快極まるアクション快作!

『アナログ』は二宮和也主演、秋にふさわしい、心に沁みるラヴストーリー。

 スマートフォンやネットがこれほど日常化する以前は、人と会うのも苦労することがあった。たとえば約束した時間の直前にアクシデントが起きると、遅れることが決定的なのに相手に知らせることができない。約束の場所が喫茶店などであれ … 続きを読む 『アナログ』は二宮和也主演、秋にふさわしい、心に沁みるラヴストーリー。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』はただただアクションの迫力でつなぐ、キアヌ・リーヴスの当たり役!

『スピード』や『マトリックス』シリーズに主演したことが幸いして、キアヌ・リーヴスにはアクション・ヒーローのイメージが定着してしまった。アジアの血が入ったエキゾチックな風貌ながら、大柄でキビキビした体躯ではない。決して動作 … 続きを読む 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』はただただアクションの迫力でつなぐ、キアヌ・リーヴスの当たり役!