inadatakaki のすべての投稿

1948年生まれ。映画解説者  雑誌の編集から原稿をを書くようになり、現在に至る。

『存在のない子供たち』は過酷な現実を生きぬく少年の眼差しに胸が熱くなる感動作!

世界中で経済が至上のものになったことから、格差が広がり、差別が助長されるようになった。今や貧困は世界中で存在している。日本も決して例外ではない。貧困が原因となる子どもたちへの虐待は社会的な問題になっている。 もはや宗教も … 続きを読む 『存在のない子供たち』は過酷な現実を生きぬく少年の眼差しに胸が熱くなる感動作!

『マーウェン』は全編ロバート・ゼメキスらしさに溢れた、風変わりなヒューマン・コメディ!

ロバート・ゼメキスは1980年代からアメリカ映画界にくっきりと足跡を残してきた。USC時代に知り合ったボブ・ゲイルと組んだ初期、1978年の『抱きしめたい』を皮切りに、スティーヴン・スピルバーグ監督の『1941(いちきゅ … 続きを読む 『マーウェン』は全編ロバート・ゼメキスらしさに溢れた、風変わりなヒューマン・コメディ!

『ワイルドライフ』は家族が変貌する姿を見つめた、繊細さに心打たれるヒューマンドラマ。

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』や『スイス・アーミーマン』をはじめ、『プリズナーズ』に『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』などで知られる俳優、ポール・ダノは常に特異なキャラクターを演じて、見る者に強烈なインパクトを残 … 続きを読む 『ワイルドライフ』は家族が変貌する姿を見つめた、繊細さに心打たれるヒューマンドラマ。

『ゴールデン・リバー』はフランスの匠、ジャック・オーディアールによる素敵なウエスタン。

ジャック・オーディアールは決して多作ではないが、生み出す作品は常に感動をもたらす。 初監督作の『天使が隣で眠る夜』以来、静かなる注目を集める存在となった。とりわけ『真夜中のピアニスト』や『預言者』でフィルムノワール的世界 … 続きを読む 『ゴールデン・リバー』はフランスの匠、ジャック・オーディアールによる素敵なウエスタン。

『X-MEN ダーク・フェニックス』はシリーズのフィナーレとでも呼ぶべき、壮絶無比のアクション超大作!

マーベル・コミックの映画化作品のなかでも『X-MEN』シリーズは『アベンジャーズ』シリーズとは別なラインに属し、2000年の第1作『X-MEN』以来、常に高い人気を誇っている。 超能力者ゆえに迫害されるヒーロー、ヒロイン … 続きを読む 『X-MEN ダーク・フェニックス』はシリーズのフィナーレとでも呼ぶべき、壮絶無比のアクション超大作!

『The Crossing -ザ・クロッシング- 』はジョン・ウーの思いのこもった、2作からなる大河大ロマン!

思い起こせば香港映画がもっとも隆盛を極めた1980年代、ジョン・ウーはコメディでもアクションでも、何でもこなすオールラウンドな監督として活動していた。 どちらかといえば、ジャンルにこだわらないタイプ。たまたまツイ・ハーク … 続きを読む 『The Crossing -ザ・クロッシング- 』はジョン・ウーの思いのこもった、2作からなる大河大ロマン!

『アラジン』はミュージカルの楽しさがとことん満喫できる、アニメーションの実写化作品!

昨今のミュージカル映画や音楽映画の人気ぶりに貢献したのは、間違いなくウォルト・ディズニー作品だ。 1990年代、アメリカ映画界がミュージカルを敬遠していた頃、ディズニーはアニメーション作品を通してミュージカルの魅力を訴え … 続きを読む 『アラジン』はミュージカルの楽しさがとことん満喫できる、アニメーションの実写化作品!

『町田くんの世界』は閉塞感漂う現代に向けた、石井裕也監督の心のこもったファンタジー・コメディ。

 2013年の『舟を編む』が高い評価を受けて以来、翌年の『ぼくたちの家族』に『バンクーバーの朝日』、そして2017年の『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』と、石井裕也は着実に日本映画を牽引する匠の道を歩んでいる。   … 続きを読む 『町田くんの世界』は閉塞感漂う現代に向けた、石井裕也監督の心のこもったファンタジー・コメディ。