『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

 スペインの映画監督というと、巨匠ルイス・ブニュエルの印象が強いためか、その作品には奇想のイメージが浮かぶ。実際、名前を挙げるだけでも、フラメンコ映画のカルロス・サウラ、静謐なビクトル・エリセ、あるいはスリラーの多いアレ … 続きを読む 『ペイン・アンド・グローリー』は黄昏を迎えたペドロ・アルモドバルの、心に沁みる“心境”映画。

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は好もしく、爽やかな、女性ならではのエンターテインメント。

 ルイ―ザ・メイ・オルコットが1868年に発表した小説「若草物語」は、性格も夢も異なる4人の姉妹の軌跡を活き活きと紡ぎ、今もなお世界中から広く愛されている。  当然、映画化も数多い。1933年のキャサリン・ヘプバーン主演 … 続きを読む 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は好もしく、爽やかな、女性ならではのエンターテインメント。

『今宵、212号室で』はおとな感覚のファンタスティックなラブストーリー。

 コロナウィルス禍の緊急事態宣言が緩和され、映画館がようやく新作を公開できる状況になったことはまことに喜ばしい限りだ。これまで全国の映画館が一斉に閉じる状況は例がなかっただけに、新作映画に接することができる喜びはひとしお … 続きを読む 『今宵、212号室で』はおとな感覚のファンタスティックなラブストーリー。

映画館はとりあえず開館が決まったが、映画は今後、どのように変貌するのか――。

 要請というかたちでの自粛強要がはじまって、ほぼ3カ月。緊急事態宣言が解除されて、ようやく6月から映画館が開けることになった。ただ、三密にならぬようにとの但し書きつきではある。座席が満席にならぬように間隔をあける、換気を … 続きを読む 映画館はとりあえず開館が決まったが、映画は今後、どのように変貌するのか――。

いつまで続く泥濘か。閉ざされた映画館を前にして思うこと。

新型コロナウィルスの猛威は留まることを知らないかのようだ。未だに世界各地で感染者が増え続け、死者も決して少なくない。 とりわけこの病の酷なのは人と人が接することで蔓延する点にある。 病が発生する前は、コミュニケーションは … 続きを読む いつまで続く泥濘か。閉ざされた映画館を前にして思うこと。

『精神0』はユニークな公開法も話題となった、想田和弘の心に沁みる純愛のドキュメンタリー!

 新型コロナウィルスは世界を変えてしまった。  いつ終息するとも分からぬコロナ蔓延のなかで、今は外出せずに息をひそめることが求められている。限定された期間ならまだしも、仕事に出ることも規制され、気晴らしに外に出ること、友 … 続きを読む 『精神0』はユニークな公開法も話題となった、想田和弘の心に沁みる純愛のドキュメンタリー!

『凱里ブルース』は中国映画の若き旗手、ビー・ガン(毕赣)の刺激的で溌溂とした初長編監督作。

  広大な領土を誇る中国は、いうまでもなく漢民族のみならず多くの少数民族が暮らし、地域によって生活、文化状況が異なる。それぞれの地域に独特の個性が育まれているわけだが、北京、上海などの大都会からの発信力の大きさ … 続きを読む 『凱里ブルース』は中国映画の若き旗手、ビー・ガン(毕赣)の刺激的で溌溂とした初長編監督作。

「カセットテープ・ダイアリーズ」は1980年代後半のイギリスを舞台にした、好もしい青春映画!

  日本だけ認めようとしないが、現存する国々はすべて多民族国家だ。 とりわけヨーロッパ諸国はかつて植民地を持っていた時期があり、必然的にその地域の人々が流入した経緯があるし、近年に至ってはグローバル化が叫ばれ、 … 続きを読む 「カセットテープ・ダイアリーズ」は1980年代後半のイギリスを舞台にした、好もしい青春映画!

『新喜劇王』は香港喜劇王チャウ・シンチーがひさびさに原点回帰した、下積み俳優たちに贈る爆笑応援歌!

  群を抜いたコメディセンスと秀抜なアイデアを武器に、香港映画の隆盛を牽引したチャウ・シンチーの待望の最新作である。 彼のフィルモグラフィをちょっとみただけでも、『食神』、『喜劇王』、『少林サッカー』、『カンフ … 続きを読む 『新喜劇王』は香港喜劇王チャウ・シンチーがひさびさに原点回帰した、下積み俳優たちに贈る爆笑応援歌!

『エジソンズ・ゲーム』は実在した天才同士の確執をスリリングに描いた、見応え十分の人間ドラマ。

  偉人を題材にした伝記映画は、とかくきれいごとに終始する作品が多いものだが、少しだけリアルに描くと格段に面白くなるという見本のような映画がここに登場した。 紡がれるのは、天才発明家トーマス・エジソンと、カリス … 続きを読む 『エジソンズ・ゲーム』は実在した天才同士の確執をスリリングに描いた、見応え十分の人間ドラマ。

by Takaki Inada